生体センシング〜筋電位編(完成)〜
前回”準備1”だったのに,今回完成っていう,,,
ということで筋電センサができました.
実際に動かしている動画
一部だけ解説していくぜ!!(テンション大丈夫ですかね,,,)
見た目はこんな感じ
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使用したオペアンプはLM324
回路図はこんな感じ(上の写真の回路とちょっと違うかも)
upverterでしようかと思ったんだけど,加工データの出力の仕方が分かんないこととPCBの編集がよく分かんないので挫折.
Macで開発していた関係でEagleで設計して,大学の基板加工機で加工しました.
構成は言っていた通り
差動増幅ー>ローパスフィルター>ハイパスフィルター>ノッチフィルター>非反転増幅(多分ノッチフィルタ要らない)
差動増幅の計算は前回したので,今回はローパスの計算をします.
ハイパスの計算は面倒なので省略,,,
まぁ,ローパスの電気素子入れ替わっただけだから
対象とする周波数は5Hz~500Hzで60Hzをカット
ローパスフィルタの設計
ラプラス変換し終えた状態での回路方程式
$$E_{in}-R_{1}(I_{1}+I_{2})-\frac{1}{sC_{1}}I_{1}=E_{out}$$
$$E_{in}-R_{1}(I_{1}+I_{2})-(R_{2}+\frac{1}{sC_{2}})I_{2}=0$$
今回のオペアンプ計算はイマジナリーショートを使うと,
$$E_{out}=\frac{1}{sC_{2}}I_{2}$$
I1ってのが上側,I2ってのが下側を通る電流ね.だから,R1は(I1+I2)の電流が流れる.
展開して整理すると
$$(sR_{1}R_{2}C_{2}+\frac{C_{2}}{C_{1}}(R_{1}+R_{2})+\frac{1}{sC_{1}})E_{out}=\frac{1}{sC_{1}}E_{in}$$
$$\frac{E_{out}}{E_{in}}=\frac{1}{s^2 R_{1}R_{2}C_{1}C_{2}+(R_{1}C_{2}+R_{2}C_{2})s+1}$$
$$\frac{E_{out}}{E_{in}}=\frac{\frac{1}{R_{1}R_{2}C_{1}C_{2}}}{s^2+(\frac{1}{R_{1}C_{1}}+\frac{1}{R_{2}C_{1}})s+\frac{1}{R_{1}R_{2}C_{1}C_{2}}}$$
伝達関数が求まったので,周波数応答について計算したいんだが,かなり面倒なのでショートカット!(時間があればします,,,)
$$|\frac{E_{out}}{E_{in}}|=\frac{1}{\sqrt{2}}$$
となるときがカットオフ周波数だから
$$f_{c}=\frac{1}{2\pi \sqrt{R_{1}R_{2}C_{1}C_{2}}}$$
になる.
今回はローパスフィルタのカット周波数は500 Hzなので
$$f_{c}=\frac{1}{2\pi \sqrt{R_{1}R_{2}C_{1}C_{2}}}=500\, Hz$$
これだけではパラメータが決まらないので,周波数特性を決めておきます.
バターワース特性って言って周波数がカットオフ周波数に届くまでゲインが一定で,カットオフ周波数に達してからゲインが減少するような特性を採用.
要は,カットオフ周波数以内の信号を減衰させたくないときに使う特性で,デメリットとして,カットオフ後の減衰比が小さいことだったと思う(あんまり覚えてない)
サレン・キー型,今回使用している回路のローパスフィルタの共振周波数に於ける振幅比Qは
$$Q=\frac{1}{2}\sqrt{\frac{C_{1}}{C_{2}}}$$
になる.ゲインの式の分母が最小のときで,分母は二次関数なので簡単に求められると思う.
バターワース特性を有するとき,
$$Q=\frac{1}{\sqrt{2}}$$
になるので
$$C_{1}=2C_{2}$$
を満たせば良いので
$$R_{1}=5.6\,[k\Omega]\,R_{2}=1\,[k\Omega]\,C_{1}=0.2\,[uF]\,C_{2}=0.1\,[uF]$$
このとき
$$f_{c}=476\,[Hz]$$
になります.
イメージとして,今回はこんな形のフィルタ回路を使おうと思って,サレン・キー型のローパスフィルタにして,パラメータ決めにくいからバターワース特性にしたって感じ.
最適ではないと思うけど,上手くいかないなとか,どうしてもこういう特性が欲しいとかがあれば,他の特性にしたり,カットオフ周波数変えたり,フィルタ回路の型を変えたりすればいいんじゃないかな.
ハイパスフィルタの設計
ローパスの電気素子を入れ替えただけ
$$R_{1}=165\,[k\Omega]\,R_{2}=330\,[k\Omega]\,C_{1}=0.1\,[uF]\,C_{2}=0.1\,[uF]$$
このとき
$$f_{c}=6.8\,[Hz]$$
オペアンプに使用しているGNDだけど,オペアンプで5Vと0Vの中間電位を作ってそれをGNDに見なしているので,実質的に負電源は不要
ノッチフィルタはまた今度にします.まぁ,回路図的には簡単なので省略していいかな.